Software Design 1990年11月号

半ばコレクションアイテムとして購入していたSoftware Designの総集編。1990年の創刊から2000年までと2001年から2012年までの2冊どちらも購入したままとなっていた。
先日dankogai氏の書評を読み、アナログを電子化しているから表紙の端が黄ばんでいると言われて「おー確かに」と確認していたら、せっかく創刊号からあるのだから全部読んでみようという気になってしまった。

というわけで、今回から毎号読んで簡単に感想を書いていこう。もちろん時間は有限なので興味のあるところ以外は流し読みで。

創刊号は1990年11月号。筆者がPCに興味を持ち始めたのは中学2年の頃でこれが1991年。つまりちょうど筆者のコンピュータ歴にほぼ沿った発刊となっているわけで、記事に出てくる固有名詞がいちいち懐かしい。
今のSD誌はインフラ周りの記事が充実していると感じるが、創刊号は時代を反映してプログラミングの話題でぎっしり。
巻頭特集はOOPで、その基本的な内容そのものは今でもおそらく通じる(自分はプログラマとしては落第なのであまり偉そうなことはいえないが)。ただ使用言語はほぼすべてC++。今だとJavaだよなあと思いつつWikipediaを確認すると、Javaの開発が始まったのがちょうどこの年なのね。誌面にはNEXTのObjective-Cの話も出てくるけど、この2つの環境に触発されて始まったそう。それにしても、NEXTの子孫のiOSがこれだけ反映し、Objective-Cがこれほど使われるようになったことを考えると感慨深い。
他にはANSI Cの解説記事も。ANSI Cの制定ってようやくこの時期なんだ。そういえば初めてC言語を勉強したこの時期の別の雑誌の記事で、「ANSI Cのプロトタイプ宣言が気にくわない。K&Rの方が良い」と書かれていたのを覚えている。このほか、連載記事も含めてほとんどがC言語がらみのプログラミングの話だ(中にはマシン語も)。

一方で今のSD誌につながるUNIX関連の記事も創刊号からかなり豊富にある。先のC言語の記事群がほぼすべてMS-DOS環境を前提にしていることを考えるとかなり思い切った構成に感じる。でもこの時期は結構XENIXに存在感があるんだね。意外だった。

というわけで創刊号はざっくり読了。2号目以降はここまで長く感想は書かないと思う。

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