鳥 ★★★★☆

ある女性が九官鳥を買おうとペットショップへ。そこに偶然男性が入り、彼らは運命的な出会いを感じる。そうして女性は彼のもとを訪ね、ダンガ湾へ。彼に会い、彼の家族に会い、いよいよ気分が高まってきたときに、鳥の反乱が始まった・・・!
鳥パニック。一言で言えばこうなんだが、果たしてこれはパニックムービーなんだろうか?鳥が襲いかかってくるシーン、とても怖い。これは建前的なホラー映画ではなしえない純度の高いリアルさを兼ねた恐怖表現なので、いっそう感じるんだろう。我々の身近にいる鳥、まあ普段からカラスには警戒心を持つけれども、この映画のように徒党を組んだカラスたちをいざヴィジュアルで見せつけられるとそれはそれはもう、ゾッとする。
これだけじゃない。結局最後まで鳥パニックの原因らしきものは語られず、さらにラストはかなり尻切れた感あり、ヒッチコックさんよ、これは現代人へのメッセージなのか、うぬらで考えよっちゅうことですか?いやいや違った意味でビックリしたラストですよ。
考え得るのは、女性と彼の母親との心情の移り変わり、そしてラストにしたがって随所に抜かれる女性がプレゼントしたインコ。どうもこの辺があやしい。女性と先生とのやりとりにも、母親の気難しさは語られていたし、映画のはじめから怪しげな鳥の抜き画は何回も観られる。非常に気になった。
怖い、そしてなんだこのモヤモヤ?時間をおいて再見だ。

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