散財の精算

 12月といえば、大方のサラリーマンにとって、嬉しいビッグイベントが訪れる季節である。もちろんクリスマスではない。そう、ボーナスである。しかし昨今の不景気な世の中、至る所からボーナスカットの話が聞こえてくる。ご愁傷様です。

 かくいう私には無事に出ました。ボーナス!まあ雇用契約で定額支給が決まっているので(だから厳密にはボーナスではない)当然といえば当然なのだが、来年はボーナスが出ないとか、昇給停止だとか、日本から撤退するとか(私の会社は外資系)きな臭いうわさが飛び交っているので、ひとまず安心といったところ。

 ところで、このところボーナスを見込んで普段よりも多めにカードを使っていた気がしていた。ちょっと気になったのでカード会社のページにアクセスし、今月の使用履歴をチェックしてみた。その結果は…

18万円…。

 うーん、どうやら想像以上に無駄遣いをしていたようだ。

 ただ、さすがに学生時代のような「持っている金はすべて使い切る」ような金の使い方をしていては、社会人として訪れるいざという時(会社を辞めるとき、勝負をかける時とかね)に困ってしまう。そうでなくとも無計画な人間と見られて(いや実際無計画なのだが)社会人としてはあまり評価されない。というわけで、今回の私の買い物、いったいどこに無駄遣いが忍び込んでいるのかを分析してみることにした。

・東急ハンズで買った本棚:?5,302(二回払いの二回目)

 これは止むを得ないだろう。ただでさえ本があふれていたし、何よりCDが散乱していたのがみっともなかったので。それにこれは2回払いの2回目であり、実際は先月の精算に含めるべきものなので「今月の無駄遣い」とは言えない。

・北海道国際航空:?22,000×2(往復?44,000)

 いわゆるAirDo。これも帰省には絶対必要なものなので止むを得ない。そもそもこれも11/9に買ったものであり、本来は先月の精算に含まれるべきものなのだが(航空会社からカード会社への請求が遅れたのだろう)。

・ビデオカード(Millennium G550)とFDD:?22,554

 これは、実家に送るPCを整備するために必要だったもの。ビデオカードがなかったため、現在使用しているG400を実家に送るPCに挿し、代わりにメインマシン用のビデオカードを買ったのだ。いわば親孝行であり、子供として当然のことをしたまでである。

・SigmarionII:?21,000

 これは一見無駄遣いに見えるかもしれない。何しろPDAとしてはJornadaが確固とした地位を築いているし、今のところさっぱり使用していないからだ。しかし、このマシンにはNetBSD/hpcmips(いわゆるPC UNIXの一種)を入れるという大目標があり(現在挑戦中)、その作業を通じてBSD系UNIXをさらに深く学習し、その成果をこのサイトへフィードバックしようと計画しているため、この出費はいわば自分への投資、加えて公的な支出ともいえる。

・19インチフラットディスプレイ、ゲーム、ビデオ:?28,308

 19インチディスプレイは、先ほども書いた親へ送るPCに、現在持っている15インチディスプレイをセットで送る予定であるため、これも必然的に必要となったものである(普段使っているのは液晶ディスプレイだろというツッコミは不可)。さすがに19インチとなるとDVDの映像も迫力が段違いである。これは買ってよかった。

 ゲームはBRANDISH4というパソコンのものだ。最近の私は実に2年くらいまともにゲームをしていないのだが、かつて学生時代、寮でこのシリーズの1~3までをクリアした経験を持つ。そんな私なのだから、このゲームをプレイするというのは義務とさえ言えるものである。さらに、これを発見したのは立川のハードオフ。地元立川のメーカーである日本ファルコムのゲームを買うというのは地元経済へも貢献する神聖な行為である(中古だろ、というツッコミは無しの方向で。ついでに手前は世田谷区民だろというツッコミも無しでお願い)。

 最後にビデオ、「Number プロ野球永遠のライバル列伝」だが、これも山田VS落合の対決が収められているということだけを書けば説明不要だろう。

・レンタカー:?13,225

 これは先日のDead Pigeon管理人合宿の際に使用したものである。実は先週の土日に3人でドライブという名の合宿を挙行したのだが、これによりさらにサイト内の連帯は深まり、私のドライビングテクニックが(事故らない程度に)磨かれ、新横浜ラーメン博物館で有名ラーメン店そっちのけでインスタントラーメンのCMに見とれることができたなど、数々の利益を得ることができた。そのため、この投資も決して無駄なものではない。

・シーケンスソフト兼ソフトシンセ「Reason2.0」(キーボードつき限定セット):?52,290

 こいつは一番の大物である。衝動買い度数も高い。しかし、自分のPC遍歴を振り返り、もともと私がPCを触り始めた(もう10年になるのか…)理由が「DTMがやりたい!」というものであったことを考えると、苦節10年にしてやっとそのスタートラインに立ったということが言える。ソフトは期待にたがわぬ出来だし(シンセとアンプなどをつなぐラック裏側のケーブルまで忠実に再現していて、ケーブルが揺れたりする)、これで少なくとも1年は遊べそうだということを考えると決して高いものではない。

結論:今回無駄な買い物はしなかった!!

 こうやって見てみると、一見衝動買いに見えるものにもはっきりと購入目的があり、決して無駄に金を浪費しているわけではないということがわかった。これからも今回のように、必要なものにしか支出しない倹約生活を心がけることとしよう。

 ちょっと無理がある?

COWBOY BEBOP 天国の扉 ★★★☆☆

スパイク・ジェット・フェイ・エド・アインが色々奮闘する話。
えー本作はアニメ「COWBOY BEBOP」の劇場版だから、仮に本作を見るのならば事前にアニメ本編全26話を見ておくことをオススメします。つーか本編見てなくてこれが最初て人はあまりいないか。
自分はCOWBOY BEBOPのアニメ本編をとても楽しく見ることができて、それとの比較になってしまうのだが、まず4人+1匹が普通にあれこれやってる、そしてBIG SHOT(賞金稼ぎ番組)がまだやってることから、劇場版は本編で言う Session23 「ブレイン・スクラッチ」より前の話だと推測できる。
それだと終末に向けての重い話になる前の、どちらかと言えば冒険活劇的ひとつのCOWBOY BEBOP話としてみるのがまあ、適当なんだろう。そう考えると特にノリ的な矛盾は感じない。終末を迎えるのはこの後だからだ。
ただ劇場版という大体120分ぐらいの決まった尺があって、それに合わせてCOWBOY BEBOPを作ってみた結果、それはCOWBOY BEBOPではなく登場人物がキャラクターとしてのしかるべき行動をただやっているだけの、ふつうのアニメ映画のようになってしまっていた。
その原因は一番がテンポ。本編の30分という時間に濃縮されたものがBEBOPのテンポであって、それが120分になるとなんかまどろこしい、ダルい感じになる。
本編の終末、スパイクVSヴィシャスのあっさりとした決闘が印象強いだけに、やはりテンポの悪さというか、余計な尺稼ぎは気になる。でもまあファンムービーとして考えればこれもまたアリなんじゃないかと。

ドラえもん のび太と鉄人兵団 ★★☆☆☆

鉄人兵団とドラえもんらの対決。
根本的な問題であり、それがかつ非常に重大な問題であるからどうしようもない。ドラえもんのメインキャラ5人がそれぞれ話すたびに
ドラえもん  = 大山のぶよ
のび太    = コナン(未来少年コナンの)
スネ夫    = 本官さん(元祖天才バカボンの)
ジャイアン  = ジャイアン
しずかちゃん = しずかちゃん
こういう感じに脳内で変換されてしまう。特にドラえもん=大山のぶよが最悪で、リアル大山のぶよの感じ悪さを知っているだけにここが一番つらい。「ドラえもんのうた」は「大山のぶよのうた」に変換され、濁声のおばさんがおもしろソングをレコーディングスタジオかなんかで録音している様を想像し爆笑、もうそのころには「ドラえもん のび太と鉄人兵団」どころではなくて、大山のぶよが9割方脳内を席巻していた。
だから感動的なストーリーにもあまり乗っかれず、正直全然面白くなくて、その面白くないのにまだ見てるという状況が一周して逆におもしろくなったり、途中大便意がきてトイレに行ったのだがその時も一時停止せずに垂れ流し、トイレの中ではゴルゴ13のスハルト政権転覆物語を読んでいて、トイレから戻ったら終わってた・・・て感じ。でも、まあいいか。みたいな。
すごくおもしろかったです。

天の声、人の語

朝日新聞という新聞がある。私が何となーく、あくまでも何となーく、購読している新聞だ。実家も朝日だったし、勧誘員の、こっちの態度次第では多分恐い人に豹変すると思われるおじさんが洗剤とかくれたし。ところで「豹変」って「ひょうへん」って読むんだね。今までずっと「びょうへん」だと思ってたよ。今も「病変」としか変換してくれなく、きれそうになったよ。もしかしてみんな、私が勘違いしてることに気づいてた?心の中で「ぷっ」とか言って馬鹿にしてた?キャー恥ずかし!でもそんなお前らも相当性格悪いぞ。全く。

…話をもとに戻そう。そう、朝日新聞。ちなみに大学時代、同じハゲ先生のゼミに所属していたKという友人は読売の記者をやってるのだが、ごめんな、K。まあ、話を聞くとそいつはひどくこき使われているようなので、私がライバル会社の朝日新聞を購読するのは、読売新聞社の劣悪な労働環境に抗議する意味もこめられてるのである。嘘だけど。

その朝日新聞に「天声人語」というコラムがある。朝日のアイデンティティのひとつであると言っていいだろう。もちろん他誌にも似たようなコンセプトのコラムはある。読売新聞には「編集手帳」が、日経には「春秋」が、静岡新聞には「大自在」が、といった具合に。だが歴史と由緒という点において、あの手の新聞コラムといえばやはり「天声人語」なのだ。高校時代、週1回新聞のコラムをノートに書き写すという意味不明な課題を現代国語の先生に課せられたことがあるが、思えばその時もそいつが推奨していたのが「天声人語」だった。本屋で「天声人語」の単行本を見たこともあるし。

では朝日新聞を購読している私は「天声人語」を読んでるのだろうか?ん・・・まあ、読んでる・・・かな?でも正直「これ書いてるやつ寒いな」とか思いながら読んでます。今朝も何か紛糾している道路公団の話を大岡越前の裁定に例えてて、もうお前はアホか、っつう話ですよ。ただ、まあ、あのコラムを書いてるやつは客観的に見れば結構な社会的地位にいるだろうし、そういう人を私のようなちんかす男が否定するのも何なので、世代の違いということにしとこうか。どうせ書いてるやつは50代とか60代でしょ?こっちはピッチピチの24歳、感性があうわけがない。私が女子高生に早川義夫を聴かせても「キショい」の一言で片づけられてしまうのと一緒である。世代は関係ないか、その場合。

しかし、だ。私はいつから「社会的地位」とかそういうことを気にする人間になったのだろうか。寒いものは寒いのであって、書いてる本人は気の利いたことを言ってるつもりなのがさらに寒さを増幅させてると、はっきり言うべきじゃないのか?いやいや、それをしないのが大人というものですから。

ビッグヒット ★★☆☆☆

ヒットマンの四方山話。
一言で言えばくだらない。くだらないの種類も色々あるが、この映画のくだらないはココロのボスが「クーダラナイ、クーダラナイ」と言う、その「くだらない」。
お前に弾当たらなすぎ・お前の弾当たりすぎ・お前ら軽々しく人殺しすぎ・お前AV見すぎ・お前馬鹿すぎ・キングコング2にこだわりすぎ・復活しすぎ、~しすぎがたくさんある映画で、こんなのを真剣に見てはだめだ。適度に笑い、適度に緊張するぐらいでいい。
その緊張の部分だが、ゲロ吐き親父が酔っぱらって絡むシーンの駆け引きは見応え合ったよなんか知らんけど。

包囲攻撃

人類の歴史は戦争の歴史であるが、それを包囲攻撃の変化から見るとおもしろい。

そもそも単なる縄張り争いであった人と人の戦いが、居を構えそれが発展し、城と城(実際には人と城)の争いへと変化していった。これが包囲攻撃用兵器の登場の序である。

初期の包囲攻撃用兵器は、そういった人と城の争いで人の攻撃をサポートする役目であった。それは城側の兵士を投擲で牽制したり城を攻める兵士を遠目から攻撃するためである。

そして城や砦が強固なものとなり、最早人に破れなくなった時には包囲攻撃用兵器と城の城壁の厚さの戦いと変化する。この段階ではこれまで圧倒的に有利であった城側の兵士も包囲攻撃用兵器の進化でその優位性もなくなった。たとえば弩や梯子車の登場である。

この頃の包囲攻撃用兵器は、主に てこの原理や張力を利用したエネルギーの反動を用いた投擲兵器であった。

次に10世紀ごろ火薬が登場しこれを利用した包囲攻撃用兵器が生み出された。後の大砲である。初期の大砲は命中率も射程距離も投擲兵器に及ばず、どちらかといえば威嚇目的の武器であり、16世紀頃まで主流は未だ投擲兵器だった。

大砲が攻城戦の主役となった近世頃、城や砦もこれまでのような城壁重視から変化せざるを得なくなった。この頃の大砲の命中率や破壊力を考慮すると城壁自体は最早意味をなさず、それ以上にどれほど敵に対し大砲攻撃ができるかが重要となったのである。これにより城の形態も高く厚くから低く多くへ変化していった。

そして19世紀から20世紀初頭、主役となったのは戦車である。戦車は城壁の重厚さと大砲の攻撃力を併せ持った包囲攻撃用兵器として一気に普及した。このため戦争の形態も城での攻防より地上戦でどれほど優位に立ったかが戦局を左右する要因となった。地上戦における砦はこれまでのような城壁型ではなく、地上戦の塹壕型へと変化していったのである。

現代ではGPSを利用した巡航ミサイルが包囲攻撃用兵器の流れをくんでいるとされるが、これはあまりにも射程距離や命中率が高精度であるから、保有による威嚇の側面が強い。

このように包囲攻撃用兵器の歴史は

投擲兵器→大砲→戦車→巡航ミサイル→かぼちゃ投げ選手権

戦争形態の歴史は

人と人→人と城→道具と城→道具と道具→道具による威嚇

へと変化していった。これは他の兵器についても言えるのかもしれないが、包囲攻撃用兵器はいつの時代も戦いにおける主要な武器として活躍したのであるから、その変化とともに考察してみるのもおもしろいのである。

メメント ★★★☆☆

直近の記憶はすっかり忘れてしまうという設定のおっさんが探偵ごっこする話。
ここは正直に書こう。よくわからん。正確には、わかろうとする努力をしなかったと言った方がいいかもしれない。
本作は主人公の「記憶ズッポリ抜け」という設定を活かして、恐らく時間の流れに沿って撮影したであろう映像を色々ちょこちょこぶった切って、過去と現在が交錯していくように編集してあると思われる。
なのでまず冒頭で結末の未来(これも適当な表現かどうかわからんが)を見せて、徐々に過去から繋いでいって最後に実はおまえの妄想探偵ごっこに付き合っただけ、という終幕(←この衝撃的事実も野郎はすっかり忘れとる)。これであってんのかな。まあどうでもいいや。
で、最初に書いたとおりよくわからん。よくわからんもんはよくわからん。感じとしてはユージュアル・サスペクツの流れをかなり濃縮還元した感じ。
仮にこういうのが新感覚映画として流行ってしまうとそれはそれで映画を見るのが一苦労になるので困る。スナッチパルプフィクションぐらいがちょうどいいね。

ハイ・フィデリティ ★★★☆☆

音楽オタクの男が過去に振られた女性達にお礼参りの旅に出る話。
「ゴーストワールド」の強い印象が残っているすぐ後ぐらいにこの映画を見たので、非常にだるかった。その理由はゴーストワールド→この映画見る、を参照。
主人公の発言で「人間の上下てのは、その人の人間性でなく価値観の合致に起因する」みたいなセリフが意図的に使われていたが、これが象徴するように主人公は音楽というフィールドで差別意識を持っている音楽オタクだ。彼には彼なりに自分が愛する音楽は格好いいものであり、格好いいやつしか聴けない音楽であるという崇高な意識がある。
そしてそういった選民意識を根本にした発言を観客に語りかけるようにまくしたてるものだから、前述したゴーストワールド後の余韻があるととてもまどろっこしい。
つまりああまたこれ書くのか、俺は音楽オタクではないが彼らの気持ちはわかる。だから説明はいらないのです。しかもそれがゴーストワールドという触媒で増幅された後だったから、なおのこと感じるものが大きかった。
しかし本作の場合は主人公が徐々に呪縛から解放され、最後にはなんだっけか、、、「サマーソニックバイブレーター改めなんとかアンドおよねーず」みたいな極めて破壊的なバンド紹介までやってしまって、そのラブソングに乗っかり、自分本位でない「あいつが聴いてよろこびそうな俺テープ」を作ったり、要するに善良なオタクとしての新しい道を開けていったのは良しとしよう。もしフェードアウトだったら、ゴーストワールドと併せ技で見ているこっちがダブルKOだった。

make world覚え書き

 普段このサイトを見ていただいている方には関係ないことだが、このサイトを表示しているWebサーバは、私の自宅にあるただのPCである。で、このPC、ネットワーク周りがどうにも調子が悪い。大量のデータを送ると止まったり、データを全く受け付けなくなってしまったりする。そこで、NIC(ネットワークカードのことね)を取り換えることにした。ついでに、サーバを組み立ててから全然アップグレードしていないOSも入れ替えることにした。以下はOS入れ替えのための備忘録である。

 このサーバに使用していたOSはFreeBSD 4.5-RELEASEである。確か今年の初めに出たバージョンだが、今年はクラッカーの活躍も目覚ましく、世界中のOSでやたらと脆弱性が見つかった年だった。FreeBSDも例外ではなく、やたらとパッチを連発した揚げ句、次のバージョン(4.6)がリリースできずに、パッチを当てたバージョン(4.6.1)に差し替えになるなど、開発者にとっては災難としか言い様の無い状況だった。そんな状態だったのだが、無精な俺はまともにパッチを当てることなく(やったことといえば、Open SSHをPortsの物に差し替えたくらい)4.5のままで通していた。さすがにそんな状況を続けるのも恐いので、この際一気にバージョンアップさせることにした。

 バージョンアップとして、cvsupとmake worldを利用して、一気に4.7-STABLEにするという手法をとることにした。実は、FreeBSDを使い始めてから4年は経つが、make worldをするのは初めてだったりする。今まではさくっとOSを消してから入れ直していたのだ。入れるのもRELEASEばかりだったし。ただ、今回はさすがに常時接続&Webサーバとして運用中であるため、なるべくダウンタイムを少なくしようと上記の手順を取ることにした。

 とりあえず、以下に手順を簡単にまとめてみる。さすがにここは日記スペースなので、詳しく書くのは止めて、いずれ別ページにまとめたいと思う。

1,cvsup stable-supfile 接続するcvsサーバは、単純にtracerouteしてホップ数が一番少なかったcvsup2.jp.freebsd.orgにした。

2,UPDATINGを読む。英語なのでさっぱりわからん。

3,/etcを/etc.oldにコピーしてバックアップ。これ重要。

4,/etcと/usr/src/etcを適当に見比べる。特にgroupとmaster.passwdを見て、追加されたグループやアカウントがないかを確認。今回は無かったので一安心。

5,/etc/defaults/make.confを/etc/make.confとしてコピーし、修正。今回はCFLAGSとNOPROFILEのコメントを外した。

6,/usr/srcに移り、make buildworld。

7,/usr/src/sys/i386/confに移動し、GENERICカーネルのコンフィグファイルをコピーし(今回はEPIAという名前にした)、修正。以下のオプションをつけた。

options NETGRAPH

options NETGRAPH_ETHER

options NETGRAPH_PPPOE

options NETGRAPH_SOCKET

options IPDIVERT

options IPFIREWALL

options IPFIREWALL_VERBOSE

options IPFIREWALL_VERBOSE_LIMIT=200

options IPFIREWALL_DEFAULT_TO_ACCEPT

これはPPPoEとファイヤーウォールを有効にするためのオプション。本当はGENERICが正常に動くことを確かめてからカーネルを再構築すべきだが、うちのマシンではこのオプションが動かなくては話にならないので最初からつけた。

8,/usr/srcに移り、make buildkernel。

9,先にカーネルをインストールする。シングルユーザモードにし(shutdown now)、make installkernel。

10,リブートし、シングルユーザモードで起動する。(boot -s)

11,パーティションのマウント。

fsck -p

mount -u /

mount -a -t ufs

swapon -a

(はっきり言って意味はわかっていない。/sbin/mount -aだけでもいい気がする)

12,/usr/srcに移り、make installworld。これでユーザーランドのインストールも完了する。ここからは/etc内のインストール。

13,/usr/sbin/mergemaster -svia これで/etcに新しくできたファイルをインストールする。

14,/usr/sbin/mergemaster -svir ここが正念場。新しいファイルを上書きするか、前のファイルを残すのかを決める。基本的には自分がいじらなかったファイルは上書き。上書きしなかったファイルは、group, master.passwd, rc.conf, hosts, ppp.confなど。特にmaster.passwdを上書きしたりすると確実に死ぬので十分に注意!ちなみにinetd.confは、いったん上書きしたあと手で修正した。

15,リブート。そしてコンソールの前で祈る。無事起動したら拍手。

 ここまではWebで調べればいくらでも出てくるので、この後で気になった点。

・dhcpsが起動しない。

 LANのために使用していたWide-DHCP-Serverが動かなくなった。Portsから再インストールすると起動するようになった(make clean; make; make install)。ライブラリに変更があったようなので(UPDATINGに書いていた)、それが原因のよう。

・TomcatがJava SDK1.2.2で動くようになった。

 このマシンにはJava SDKが、成り行き上1.1.8, 1.2.2, 1.3.1の3種類(正確には、1.2.2と1.3.1はLinux版も入っているので5種類)入っている。アップグレード前は1.3.1で動いていたのだが、アップグレード後は1.2.2で動くようになってしまった(最初のインストール時には1.2.2で動いていた)。これもTomcatとmod_jk(Apacheと連携させるためのツール)をportsから再インストールすることで復活した。ここでの注意点としては、mod_jkを先に入れること、/usr/local/etc/apache/mod_jk.confを修正すること、/usr/local/etc/apache/httpd.confを修正し、mod_jkを呼び出すようにすることの3点。

 これくらいかな。覚え書きといいつつ長くなりすぎた。あとはいずれまとめます。日も変わっちゃったしね(これは12/2(月)の夜に書いてます)。

返却する私

昨日大学図書館に本を返してきました。市の図書館ではありません。大学図書館。「つうかお前、もう大学卒業したじゃん」と思ったやつ。甘いな。私の出身大学は(どこもそうかもしれんが)卒業生でも申請さえすれば図書館は利用できるのだ。何と素晴らしい制度ではないか。

まあ、申請してないんだけどね。や、申請できるならしたい。市の図書館って(多分)大学図書館よりしょぼいし、利用時間も(多分)短いし、ってか使ったことないし。どこにあるかも分からないし。で、なせ申請してないかというと…

本を滞納してたんですね。在学時から。本を借りたのは多分今年の1月だから、10ヶ月以上の滞納。うへへ。って思わず笑ってごまかしたくなってしまう。もっとひどい輩はいくらでもいるだろうが、それでも図書館側には「%*$#野郎」、とまではいかないとしても(幻想かもしれんが、図書館職員がそんなに下品であってほしくない)、少なくとも「@&%なやつ」、ぐらいには認識されているだろう。多分。

実際私は彼らの仕事を増やしているのだ。本を滞納すると「あんた滞納してますよ」という通知が送られてくるが、それが私のところに何通来たことか。しばらくして来なくなったので、やつら諦めたのかな、しめしめ、と思ってたら親から「早く本返せ」という電話が。何と実家の方に通知を送ってやがったのだ!まあ、当然か。このままでは埒があがらないし、卒業生なので引っ越している可能性もかなりの確率であるし、というわけで基本テクニックのひとつなのだろう。私は24といういい歳になっても未だに親を鬱陶しいと思ってしまう孝行息子であるので、こんなことされては相当迷惑。よっぽど図書館側に「私は引っ越してないので、通知を送るなら私の住所に送ってください、一生のお願いです」という手紙を出そうかと思いましたよ。

しかし結局それは思いとどまり、親には「今度返すよ」とごまかし続けてきたのだが、それもそろそろ限界だろう。実家に送られた通知も3通ぐらいになったし。ということになって昨日わざわざチャリ5分の図書館まで行って返してきたのです。偉いでしょ。

こんなにも長く滞納してきた理由はいくつかあって、その最たるものは、はい、そうです、面倒くさいから。だが面倒くさいだけだったらここまでにはなってなかったと思う。もう一つの理由:怒られるのが恐いから。だって絶対怒ってるはずだもん、やつら。少なくとも私が逆の立場だったらプンプンのカンカンである。怒られたくないからさらに返却が遅れ、そしてそれによって私の恐怖感は増してさらに返しにくくなるという、ダウンワード・スパイラルである。ナイン・インチ・ネイルズに例えるなら。

だが実際返しに言ったら、私の予想に反して向こうは相当下手に出てた。なぜ再三の通知を無視して10ヶ月も本を滞納するようなゴミ男にそこまで下手に出るのか私には理解不能であるが、とにかく下手に出てたのだ。おそらくあの職員は後で「お前下手に出すぎ」と怒られたことだろう。こんなことならもっと早く返せばよかった。うへへ。

とはいえ10ヶ月も滞納して何もお咎めなしというのはあまりにもムシがよすぎる話であって、やはりペナルティはあるようだ。1ヶ月間の図書館利用禁止。あいたた。なわけはなく、私はそもそも卒業生であり、図書館は利用してない。しかし今後使うことはあるかもしれないので、一応申請はしとこうか。晴れてそれをできる身分になったわけだし。もちろん念のため1ヶ月の時間はおくが。

最後に大学図書館の皆さま、返却が遅れてしまって本当に申し訳ございませんでした。