ヤシガニ屠る

 昨日はソニンがおもしろすぎて更新できなかった。あのザ・根性というか、ザ・ネガティブというか、あのイタさはすでに芸だね。

 と、こんなソニンの楽しみ方を俺に教えてくれたサイト(makillon)があったのだが、残念ながら3月末で更新を停止してしまった。デザインも良いし(しょっちゅう変わってたけど)、なによりテキストがめちゃくちゃ面白かっただけに、本当に残念。

 コンビニに週刊朝日がおいてあった。今週号には「2003大学入試 全国773高校の主要大学合格者数」というのが掲載されているのだが、こういうのを見るたびに、「進学実績だけが学校の価値じゃないだろ、こんな数値で高校を序列化するなよ」とか「周りが100人受かってようが、個人の問題なんだから自分が受かるかどうかはわからないだろ」とか、ネガティブなことを考えつつも手に取ってしまうのが進学校出身者の悲しい性。さっそく母校(札幌南)をチェックしてちょっとびっくりする。

 別に知りたい人はあんまりいないと思うが一応母校を解説すると、旧制中学上がりの公立普通科の高校で、地元では名門校とされているが私立に押されて進学実績は年々悪化しているという、まあ典型的な地方の公立校だ(ただスポーツは妙に強く、特に野球は甲子園出場も果たした)。特に最近は地元の私学を育てようと公立校の学区を分割したために広く生徒を集めることができなくなり、進学実績は悪化する一方だ、と俺はそういう認識を持っていた。

 しかし今年の実績として載っている数字は、東大11名、京大13名、早稲田58名などそこそこのもの。地元の北大こそライバルとされている札幌北より少なかったが、あとは圧勝していた。東大なんて最近は合格者がずっと一桁だったはずなので(たしか俺が卒業したあたりから)、ずいぶん回復したようだ(ちなみに一橋は9人だった。俺が入った時と同じだな)。

 OBとしては素直に喜べば良いんだろうが、ちょっと複雑な気分。と言うのも、これは明らかに「まともに進路指導(受験向け教育)をする」ようになったことを表すからだ。俺が在籍していたときは旧制中学からの伝統なのか典型的な放任主義で、勉強しようがしまいが生徒の自由、進路は自分で開くものという感じだったので、俺のように、3年間遊びまくって入試にはしっかり落ちるバカな生徒が山のようにいた。この進学実績を見る限りでは、こんな生徒にもしっかりと進路指導をするようになったのだろう(浪人生も合格者数に入れているだろうからあまり関係ないかも知れないが)。それはそれで進学校としては正しい姿勢なのだが、遊んだのが良い思い出として残っている俺にとっては、ちょっと寂しいな、と感じてしまった。あ、ちなみに遊んだと言っても俺の場合は部活動(文化系だが)や学園祭の実行委員などをやっていたということで、学校生活の枠をはみ出ていたわけではないけどね。

 そんなことを考えていたら高校時代が懐かしくなったので、ちょっとあのころの思い出を探してみた。するとちょうど俺が卒業するとともに使われなくなった旧校舎の写真が見つかったので紹介してみる。

これ。

この写真は部活の後輩が取り壊し直前の旧校舎に潜り込んで撮ったものと以前聞いた気がする。ちなみにこの中で「化学部・航空工学部の歴史」、「部室街」、「最期の詩」、「屋上」が当時の俺の活動範囲。俺がどんな高校生活を送っていたかを想像してもらえたらうれしい。

ていうか本題を書く前にいろいろ書きすぎたな。

「ヤシガニ屠る」というアニメを知っているだろうか。

「ロストユニバース」という1998年にテレビ東京系で放映されたTVアニメの第4話のタイトルなのだそうだが、これが「アニメ界のデスクリムゾン」と一部で呼ばれる程アレなアニメだそうな。そんなことを聞くと見たくなるのが人の性というもので、ちょっと入手できたので早速見てみる。

感想。うーん、すごい(棒読みで)。

 一部で某「代アニ」が作成したんじゃないかと陰口がたたかれたそうだが、はっきり言って専門学校でもこれよりましな作品を作るだろう。秒間一コマのアニメなんて見たことない。アニメの命であるキャラクタの顔も、奥行きがない上にバランスがぐちゃぐちゃで完全に崩壊している(原作もこんなだったらごめん)。また、アニメの最初と最後でCGが使われているのだが、これのクオリティがセル部分と全然違っていて、せっかく良くできたCGなのに浮きまくっている。

 で、このCGを見て、そういえば以前、アニメのCGを担当した有名なCG団体の人がアニメの進行のぐちゃぐちゃさを嘆いた記事を雑誌に書いていたなとふと思い出す。手元の雑誌をちょっと調べると、やっぱり出てきた。「Oh!X」1999年春号の152ページ。Project team DOGAのかまたゆたか氏が書いた記事だ。見ると、担当したアニメは「ロストユニバース」と書いてある。しっかりこのアニメだ。もしこの雑誌を持っている人がいたら読み返してみて欲しい。当時の制作がいかにとんでもなかったかが行間からにじみ出ている。

 あと、この記事を読み進めると、当時のテレビ東京では、夕方6:00から「カウボーイ・ビバップ」で、その後6:30からこのアニメだったそう。うわ、ただでさえすごい出来なのにカウボーイ・ビバップの後だと落差ありすぎ。ちなみに制作費はカウボーイ・ビバップの方が8倍強だったそう。そりゃ差がつくわ。

結局結論らしきものがないままここまで書いてしまったので、締めの言葉を一つ。

松井、今のままだとちょっとやばいかも(ホームランはすごかったけどね)。

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